季節のお悩み

熱中症予防 亜鉛編 コロナ感染症の後遺症「味覚障害」にも関係が?

熱中症予防のためのミネラル、最後に紹介するのは亜鉛です。

あまり聞きなれないミネラルかもしれませんが、とても大切なミネラルの一つです。

コロナ感染症の後遺症に味覚障害があるようですが、これには亜鉛が関与していると言われています。

今回は亜鉛が不足するから熱中症になるというよりは、汗をかくことで亜鉛を消耗し、それによって現れる不調について紹介させていただきます。

亜鉛の働き

  • たんぱく質合成
  • 味覚を保つ
  • 精子を生成する
  • 免疫機能維持
  • 成長・発育
  • 抗酸化作用

などの作用があります。

たんぱく質の合成については他のミネラルでも少し述べましたが、亜鉛もタンパク質の合成の手助けをします。

他のミネラルと同様にバランスよく摂取しましょう。

ここで今回注目したい働きは味覚を保つ精子を生成する、そして免疫機能維持ということです。

舌で味を感じることは周知の事実ですよね。

舌には「味蕾細胞」という細胞があり、食べ物が口に入るとこの細胞により味を感じているのです。

亜鉛はこの「味蕾細胞」を新しく作るときに必ず必要なものとなります。

亜鉛は精子の生成にも関与します。

前立腺など生殖器に多く存在し、男性の生殖機能の改善にも効果的と言えます。

これは私の個人的な考えですが「男性不妊」には亜鉛不足が関与しているのではないかと考えております。

免疫機能の維持にも一役買ってくれます。

体内の粘膜は食べ物の消化吸収だけでなく、細菌やウィルスを体内に入れないためのバリアでもあります。

この粘膜の機能を維持するのに亜鉛が働きます。

さらに血液の中に白血球があり、体内に入ってしまった細菌やウィルスをやっつけてくれます。

白血球にも亜鉛が含まれており、白血球は正常に働くことができるのです。

他にも子供の発育・成長や抗酸化作用など、他の栄養素とともに様々な体の反応に亜鉛は利用されます。

コロナの後遺症「味覚障害」

ここで思い出してほしいのが「コロナ感染症の後遺症」です。

後遺症の一つに味覚障害があります。これの特徴は男性に多いです。

今紹介した中に精子の生成があり、これは男性に起こるものです。

感染症にかかり亜鉛が不足することで、元々亜鉛をよく消費する男性に味覚障害が起こりやすいのです。(もちろん女性にも味覚障害は起こる可能性はあります)

メディアでは「後遺症に味覚障害がある」としか伝えられておりませんが、なぜ起こるのかを理解できれば対策ができますね。

美味しいものを美味しく食べたい人、食べ物・飲み物の食べ比べ・飲み比べが上手くなりたい人は亜鉛を意識してみてください。

亜鉛の不足

摂取不足

健康であれば普通に食事をし、肉や魚をしっかり食べていると不足することはあまりありません。

不足する可能性があるとすれば、過度なダイエットでほとんど食事を取らなかったり、母親の亜鉛不足のためにお腹の赤ちゃんに十分な亜鉛が供給できないなどでしょう。

吸収不足

これも他のミネラルで紹介したことがありますが、食品添加物を多く含む食品は亜鉛の吸収を阻害し亜鉛不足になる可能性があります。

インスタント食品やコンビニ食が多い人は気をつけましょう。

排泄過多

汗に亜鉛は多く含まれております。

夏の異常な暑さ、スポーツをして汗を大量にかく人はミネラルをしっかり補給しないといけません。

亜鉛を多く含む食品

魚介類

牡蠣 うなぎ しじみ さば イワシ など

肉類

牛肉赤身 豚レバー 鶏肉 など

種子類

アーモンド 落花生 ごま など

その他

椎茸 ココア など

先ほども述べましたが基本的に亜鉛が不足することはそんなに多くありません。

もし不足していそうだなと思った時は上記のような食品を食べてみてくださいね。

まとめ

他のミネラルと同様に亜鉛は身体にとって、とても大切な栄養素の一つです。

特に今はコロナ感染症が流行しており、感染してしまうと亜鉛を消費する量が増えるでしょう。

「バランスの取れた健康な食事」と聞くと少し難しいかもしれませんが、嗜好品を減らすのはそんなに難しくありません。

最近の夏は特に暑く、汗をかく量も大幅に増えます。

水分と同時にしっかりミネラルを補給し、夏の暑さに負けない身体、そしてコロナに負けない身体をしっかり作りましょう。