数日前からとても暑くなってきました。
暑くなると冷たいものが飲みたくなりますよね。
ここで気になるのは「冷たいものは身体を冷やす」ということです。
果たして冷たいものをがぶ飲みするのは身体にとってどうなのでしょうか?
冷たい飲み物を飲むと内臓が冷えて下痢になる
「冷たいもの飲みすぎたらお腹冷えて下痢になるで」
夏によく聞きますよね。果たして本当にそうなのでしょうか。
内臓を冷やす
正確には「胃を冷やす」と考えます。
体内の温度はだいたい37℃以上にキープされています。真夏の暑さです。
飲食物が胃の中に滞在する時間はおおよそ2〜3時間、消化の悪いものでしたら5〜6時間ほどです。
冷たい水もぬるくなると思いませんか?
確かに胃は少し冷えるかもしれませんが、そこから先の臓器が冷えるのは考えにくいのです。
内臓が冷えて下痢になる
前述した通り胃から先の内臓が冷えることは考えにくいということから、内臓が冷えて下痢になる可能性は極めて低いと思われます。
ではなぜ下痢になるのか。これはとても簡単です。
水分量が多すぎるのです。
下痢がなぜ起こるのかを考えてみてください。
食中毒やノロウイルスなどに感染した時は必ず下痢になります。(嘔吐もありますが)
これは身体の中から有害なものを外に出そうとする正常な反応です。
水分量が多くなりすぎると、血液・体液の濃度が薄くなってしまうため、身体から水分を出そうとしているのです。
結論、冷たい水がぶ飲みでお腹が冷えて下痢になっているのではなく、飲み物をがぶ飲みして身体の水分が多くなりそれを排泄しようとして下痢になっていると僕は考えます。
冷たい水を摂りすぎると身体が冷える
`「冷たい水を飲みすぎると体温が下がって冷える」
これは確かに、その可能性は考えられます。
冷たい水が体温を下げるわけではない
先程お伝えした通り、身体の中に入った冷たい水がずっと冷たいわけではありません。
その原理は
冷たい水が身体に入る→胃が冷える→胃を温めようと血が集まる→手足の血流が低下し冷える
といったものです。
ただ、そもそも冷たい水を摂るだけで体が冷えるのであれば
「冷たい水を摂らない」
という対策より他にやらなければいけないことがありますね。
冷たい水と常温の水
では冷たいものを摂りすぎてはいけないかというとそうではありません。
大切なのは「使い分け」です。環境による使い分けが大切なのです。
まずは常温の水から
冷房でキンキンに冷えた部屋にいて身体が冷えて寒い
このような環境にいる方は常温の水を取ることをお勧めします。
涼しくて湿度が高くない部屋では、自然と汗が蒸発し体温を下げようとします。(もちろん人間には保温性能があるので急激に下がることはありません)
この環境では冷たい水を飲む必要がないのです。
次に冷たい水です
高温多湿、汗もジトジト身体にまとわりついてくる
このような環境では冷たい水をお勧めします。いや、飲まないといけないかもしれません。
このような環境で最も心配しないといけないのは熱中症です。深刻になると命にも関わりますよね。
高温多湿・ジトジト汗では、汗が蒸発せず体温が下がりにくくなってしまいます。
冷たい水を飲んで少しでも体温を下げるほうが身体には良いのです。
熱中症の予防にもなりますしね。
もちろん運動中や運動後も冷たい水を摂取する方が良いですよ。
注意点
最後に注意点として
水分を摂取する際は水や麦茶がベストです。
スポーツドリンクには、身体に必要な電解質などが入っており重要なのですが、同時に砂糖も大量に入っております。
水で半分ぐらいに薄めて飲むと良いですよ。
またコーヒーはカフェイン、お酒はアルコールによる利尿作用も強くあります。
水分摂取にはあまり適さないので、飲み過ぎには注意してくださいね。
まとめ
冷たい水を飲むのか常温の水を飲むのか
大切なのは現在の自分自身の身体の状態です。
自分の身体としっかり相談して使い分けてくださいね。