マッサージを受けていて押されると「痛いけど気持ちいい」こんな感覚を味わったことがありませんか?
その正体は【トリガーポイント】です。いわゆる“ツボ”というやつです。
東洋医学の経穴とは考え方が違いますが、7割くらい相関があるとされているようです。
特徴
①触るとコリコリとしている
トリガーポイントは筋膜(筋肉を覆う膜)に発達し、索状硬結(コリコリした部分)の上にあります。
また、筋肉の中でも特に筋腹(筋肉の膨らみ)の部分に出来やすいとされています。(一次性トリガーポイント)
これが慢性化すると筋肉の付着部分にもトリガーポイントが形成されます。(付属トリガーポイント)
大きさは様々で、米粒くらいのもの・豆状のもの・大きい塊などがあります。
形も様々ありますが、共通していることは“押すと圧痛があること”です。
②押されると痛いけど気持ちいい
押されると痛い、痛いけど気持ちいいと言った感覚です。トリガーポイントが形成されている部分は痛みを感じやすくなっています。
押されると痛いという反応は、体を治すためにとても大切なものとなります。
③関連痛がある
筋肉にはそれぞれ違った働きがあります。腕を動かす・足を上げる・胸を張るなど働き方に違いがあり、形も色々とあります。その特徴の中に【関連痛】というものがあります。
トリガーポイントを知る中で、この【関連痛】が一番大切です!
関連痛とは以下の通りです。
- 首の筋肉が硬くなって頭痛が起こる
- 肩甲骨の筋肉が硬くなって腕が重く痛い
- 臀部の筋肉が硬くなって足がだるくなる
- ふくらはぎが硬くなって足首が痛い
など筋肉が硬くなった時に、その筋肉に関連した部位が痛くなるものです。
手や足がだるいと首や腰で神経が当たっている、と思う方が多いですがトリガーポイントが原因で似たような症状が出現するのでそれを鑑別するのはとても大切です。
トリガーポイントができる原因
①身体的要因
体を酷使した後、ケアをせずにいる
体えおつかい疲労が溜まった状態を放置すると、筋肉が硬くなり血流も悪くなりトリガーポイントが形成されます。
運動不足
体を動かさずにいると血流が悪くなり、筋肉が硬くなります。じっとし過ぎるのもあまり良くありません。疲れすぎず動かなさすぎず、自分の体力に合った運動を心がけましょう。
②栄養的要因
ビタミンC不足、鉄不足
慢性疼痛がある人は、この2つが不足していると言われています。鉄欠乏は体内の酸素供給にも関係し、疲れやすい・だるいと言った症状も出てきます。
ビタミンB群不足
ビタミンB群は身体のエネルギー生成に必要です。実は、筋肉が緩むときにもエネルギーを使っています。不足すると、慢性疲労(だるい、やる気が出ない)の原因になり、筋肉も硬くなるのでトリガーポイントが形成されます。
ビタミンCやBは水溶性ビタミンのため身体に害はありません。サプリメントなどで摂取するのもおすすめです。
治療・対策
トリガーポイントを刺激すると再現痛というものが出現します。これは押されると
と悪いところをピンポイントに押されている感覚です。
例えば、腰を押されているけど足がジーンとくる・肩を押されているけど腕がジーンとくるなどです。
このポイントを持続的に圧迫することで、神経が反応し血流が良くなり痛みも軽減します。
症状や健康状態、日常生活・年齢などの要因ですぐ良くなる人もいれば、少し時間がかかる人もいます。
自分で行える対策は以下の通りです。
- 無理がなく続けられる運動をする
- 疲れを溜めすぎない
- 栄養に気をつけてみる
- 睡眠をしっかりとる
痛みの原因がわかりしっかり治療・対策ができればトリガーポイント由来の痛みは改善することができます。
ぜひ参考にしてみてください。